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骨粗鬆症と糖尿病

[2019.11.08]

今回は、内科医の立場から、代表的な骨の病気である骨粗鬆症を話題にしてみます。

骨が弱くなること、つまり、骨強度が低下することにより骨折しやすくなる状態を、骨粗鬆症といいます。骨強度は、骨密度と骨質(微細構造や骨代謝回転など、骨密度以外の要素をいいます)によって規定されます。臨床では、骨質の簡便な評価が困難なため、骨密度の測定結果などから骨強度を推定し、骨粗鬆症を診断します。

骨粗鬆症には、遺伝的素因や加齢による原発性と、内分泌や薬剤などが関係する続発性があります。続発性のうち、糖尿病は、当院かかりつけの患者さんにも多く、生活習慣が絡んだ骨粗鬆症の原因となります。もちろん、糖尿病における骨折リスクは、患者さんによって異なります。しかし、例えば、糖尿病治療歴の長い方、眼や腎臓に合併症のある方、インスリン製剤使用中の方で、骨折を生じる確率が高いとの報告もあり、糖尿病の患者さんに対して、骨粗鬆症の積極的な診断や治療を進めていくことは、大切といえます。

人生100年の時代を迎えるにあたり、私の専門分野のひとつ、抗加齢医学の領域でも、生活習慣と骨粗鬆症との関連が注目されています。当院では、骨密度測定を、徳山医師会病院などに依頼し、実施しています。興味をお持ちの方は、お尋ねください。

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