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心電図とブロック

[2024.04.18]

心臓は、自ら起こした電気刺激を心筋に伝え、興奮させることによって動きます。発電所である洞結節からの刺激は、心房を興奮させた後に房室結節を経由します。この結節に続くヒス束から左右に枝分かれした脚に伝導し、プルキンエ線維へと移行します。それによって、心室全体が興奮するのです。

こうした心臓内の伝導系を記録した波形が、心電図です。心電図検査は、痛みを伴うことなく簡便で、得られる情報も多いため、健康診断やスクリーニング検査として実施されます。

さて、心電図検査で、○○ブロックと評価されたことはありませんか。心臓の刺激伝導系におけるブロックとは、電気的興奮の伝導する時間が延長または途絶した状態をいいます。

このうち、房室ブロックは、重症度に基づき1から3度に分類されます。ほか、ブロック部位による細かい分類もあります。2度の一部や3度になると、心房の電気刺激が心室へ伝わらず、心臓が止まってしまう可能性があるため、ペースメーカー植え込みの適応となります。

また、左右の脚ブロックも起こりえます。右脚ブロックは、病的な意義に乏しいことが多い一方で、左脚ブロックは、加齢以外に、心筋梗塞や心筋症など心筋障害によって生じることも多く、心臓超音波検査などによる精査が望まれます。

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