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オオカミ少年とお薬の飲み忘れ

[2023.07.20]

イソップ寓話「嘘をつく子供」に登場する、いわゆるオオカミ少年は、あまりに有名です。「オオカミが来た」と嘘をつき、周囲をだまし続けたヒツジ飼いの少年は、次第にまわりから信用されなくなり、実際にオオカミが出現したとき、だれも助けにきてくれず、ヒツジを食べられてしまいます。

世の中には、つかざるを得ない嘘もあるかもしれません。また、認知症やパーソナリティ障害などの症状としての虚言もあり、その場合、専門的アプローチが有効なこともあります。ただ、実臨床での嘘は、命を落とすことにもつながりかねません。

たとえば、お薬の飲み忘れ。来院される間隔と処方日数をみると、おそらく怠薬が多いと思われるのですが、「毎日飲んでいた」とおっしゃられる患者さんがおられます。お薬の中には、飲んだり飲まなかったりすることで、かえって病状を悪化させるものがあります。血圧を下げるお薬の頻繁な飲み忘れは、脳梗塞のリスクになるとの意見もあります。また、血液をサラサラにしたり、脈を整えたりするお薬が1回でも途切れると、心臓が止まってしまうこともあります。

治療に関する虚言は、悲しい末路をたどりうるのです。オオカミ少年のように。なんらかの理由でお薬を飲めないときには、処方された医療機関の担当医に正直に伝え、相談しましょう。

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