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スコアブックとカルテ

[2023.07.13]

今年もまた、球児たちの熱戦にわく季節がやってきました。甲子園への切符をかけて全国各地で繰り広げられる試合は、よく予選と言われますが、実際には、予選ではなく地方大会といいます。それは、甲子園出場チームだけでなく、それを目指したすべての選手や彼らを支える人たちが、それぞれの地域での夏の主役だからです。

記者として高校野球を取材していたころ、試合中バックネット裏でスコアブックをつけていました。スコアブックのよい点は、その試合の経過が1枚の用紙を見るだけでおよそわかること、すなわち一覧性に優れていることです。

当院では、電子カルテを導入しており、キーボード操作での記録はペンよりも楽な反面、一覧性において紙カルテに劣ります。そのデメリットを解消するためもあり、診察中に書いたカルテとは別に、診療後、それぞれの患者さんの病名や臨床経過、検査日などをまとめたサマリーを、各電子カルテの最終ページに記載することを日課とし継続しています。そうすることで、次に患者さんが来院された際、患者さんの頑張ってこられた治療経過や課題をひと目で把握できます。

スコアブックは、球児たちの青春の記録であり、カルテは、患者さんの人生の記録なのです。

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