食べ過ぎと脂質
[2019.05.10]
長かった今年のゴールデンウイーク、いかがお過ごしでしたか。「食べ過ぎた」という患者さんも、何人かおられましたね。
食事に含まれる三大栄養素である、炭水化物、たんぱく質、脂質は、いずれも人が生きていくのに必要で、体の中で大切な役割を担っています。このうち、脂質は、体内での「あぶら」を指し、エネルギー源としてだけでなく、寒さや衝撃から内臓を守ったり、必要なビタミンの吸収を促したりするなどの働きをしています。
脂質には、いろいろな顔をしたものがあります。このうち、肉類や乳製品に代表される飽和脂肪酸を摂り過ぎると、悪玉コレステロールや中性脂肪を増加させ、心疾患や糖尿病のリスクになるとされます。一方、青魚などに多く含まれるオメガ3脂肪酸は、悪玉コレステロールや中性脂肪を減少させ、心疾患などのリスクを下げるとの報告があります。また、一価不飽和脂肪酸であるオリーブオイルにも、悪玉コレステロール低下作用があるといわれています。
特に、オメガ3脂肪酸は、体の中で十分な量を産生できないため、食事として、意識して摂取する必要があります。「食べ過ぎた」という場合、食事の量だけでなく、食事の内容にもご注意を。