熱中症と暑熱順化
[2019.06.26]
湿った暑さが続いています。真夏の暑さを迎える前のこの季節、実は、熱中症がおこりやすい時期でもあります。
産業医として勤務している工場では、こまめに休憩をとることの確認や、水分や塩分を適宜補給できるような仕組みが整えられており、具体的な熱中症対策について、実際の現場から学ぶことが多いと感じます。
そのひとつに、暑熱順化という考え方があります。これは、あらかじめ暑さに体を慣らすことで、熱中症をおこしにくい状態にすることをいいます。環境省熱中症予防情報サイトによると、暑熱順化は「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる強度で、毎日30分程度の運動(ウォーキングなど)を継続することで獲得できるとされます。また、実験的には、運動開始数日後から起こり、2週間程度で完成するといわれているとも記載されています。
こうした運動習慣は、心臓や血管の病気に対してもよい影響をもたらします。熱中症対策、いまから始めてみませんか。