認知症と循環管理
[2024.10.31]
最も権威ある医学雑誌の1つとされる“The Lancet”に、最近、認知症の45%が予防可能であるとする驚くべき研究報告が掲載されました。
認知症といえば、国内では65歳以上の約15%以上が患っていると推定され、超高齢社会の進展とともに、更に増加することが予想されています。自らのこととして、また、家族や友人のこととして、気になる疾患の代表格ではないでしょうか。
今回、日本や欧米など12か国の研究者が、これまで発表された認知症に関する論文を解析した結果、認知症になるリスク要因として、難聴、脂質異常症、教育不足、社会的孤立、うつ、頭部外傷、大気汚染、運動不足、糖尿病、喫煙、高血圧症、視力低下、飲酒、肥満を挙げ、これらが取り除かれれば、認知症になる割合が45%減ると評価されました。
さて、お気づきでしょうか。ここに示されたうちの多くが、心臓や脳の血管障害、また、心不全のリスク因子と共通していることを。つまり、適切な循環管理がなされれば、認知症の発症予防効果を期待できるのです。
認知症になる前に、いまできること、私たちと一緒に取り組んでみませんか。