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リテラシーと医療

[2023.11.22]

最近よく耳にする外来語の1つに、リテラシーがあります。リテラシーは、読解し記述する能力をさしますが、現在では、ある分野に関する知識やそれを活用する能力をあらわす用語として汎用されています。たとえば、情報リテラシーや金融リテラシーなどがそうです。

新型コロナ禍で注目されたのが、メディアリテラシーです。根拠のないフェイクニュースや根拠に乏しい情報が、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)等を通じ、瞬く間に広がりました。それに対し、正しいものや本質を見極めるための技術を学ぶメディアリテラシー教育は、これからの時代の鍵になりそうです。

医療においても、ヘルスリテラシーという表現があります。患者さんにおけるヘルスリテラシーは、治療方針を決めていくにあたり大きな影響を与えます。それをいかに理解し、患者さんとのコミュニケーションを通じて、適切な医療を提供していくかが、私たち医療者の役目であり、AI(人工知能)に勝る腕のみせどころなのだと思います。

雑誌やテレビ、インターネット上にあふれる個人の意見ではない、医学的また統計学的に根拠のある知識を日々アップデートし、それをわかりやすく患者さんにお伝えしていくことが、患者さんのヘルスリテラシー、ひいては患者さんの人生を左右することにつながります。

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