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昼寝と認知症

[2021.02.25]

「夜に何度も目が覚める」「眠りが浅い」などといった訴えを、特に高齢の患者さんからお聞きすることがあります。不眠に対し、お薬を希望される方もおられますが、当院では、安易な睡眠薬の処方をしないように心がけています。睡眠薬には、自律神経障害などたくさんの副作用報告があり、世界的にみても、とりわけ先進国においては、その使用を制限しようとする傾向にあります。

高齢になると、若いころと比べ、睡眠の質が変わってきます。たとえば、眠りにつく時間帯が早くなるとか、深い眠りの間隔が短くなるとかいった具合です。また、肩こりや頻尿のある方も、入眠困難や中途覚醒を起こしやすいようです。

お薬に頼らずに不眠を解消する方法のひとつとして、昼寝や運動があります。定期的な昼寝と、昼寝から目覚めた後の適度な運動を習慣づけることにより、覚醒と睡眠のリズムが整えられ、睡眠の質の改善が期待できると考えられています。

また、適切な時間の昼寝は、アルツハイマー型認知症の予防にもつながるとされています。ある研究によると、毎日ほぼ決まった時間に15-30分間の昼寝をする習慣のある人で、アルツハイマー型認知症になりにくかったそうです。一方、1時間以上の昼寝は、逆にアルツハイマー型認知症の発症リスクになるといわれており、要注意です。

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