秋桜と雨に負けぬ花
[2020.10.08]
公園や野原にコスモスの花をみかけると、秋の訪れを感じます。コスモスは、和名を秋桜といい、春の桜と対照的に開花時期が長く、秋の風にそよぎながら、寒い冬を迎える前に、日ごとに長くなる夜を、静かに見守っているような気もします。
コスモスの花言葉は、「謙虚」や「調和」なのだそうです。このように、可憐な印象のコスモスですが、その生命力はとても強く、日あたりのよい環境さえあれば、土を選ばずに育つとされています。
サイモン&ガーファンクルの名曲に、”Flowers never bend with the rainfall”(雨に負けぬ花)というタイトルがあります。台風や大雨、移りゆく季節の変化にも耐え、倒されても再び根を張り、素敵な彩りを放つコスモスに、この歌のイメージが重なります。
閉塞感の漂う新型コロナ禍にあって、先のみえない不安や、やり場のない怒りやかなしみにふるえることがあるかもしれません。しかし、歯を食いしばって堪え、乗りこえた後に咲く姿は、以前よりもきっと凛として映るはずです。雨に負けぬ花のように。