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血圧と季節変動

[2020.08.06]

当院で高血圧に対する治療を受けておられる方のほとんどが、家庭血圧を記録し、受診時に持参されます。家庭血圧は、直接診察できない間の、患者さんの体調変化を知ることのできる、貴重なデータとなります。日本高血圧学会も、高血圧治療ガイドラインの中で、家庭血圧測定の重要性を明示しています。

ところで、暑い季節になると、「最近、血圧が下がってきた」と言われる患者さんが増えてきます。もちろん、血圧値には、日内変動や日間変動があり、また、加齢による動脈硬化の進行や食生活、運動習慣、ストレスが与える影響も大きく関係します。しかし、一般に、血圧に季節変動があることがわかっており、冬の寒い時期より夏に血圧が低くなるという研究報告があります。普段から、こまめに家庭血圧を測定しておられる方ほど、そうした変化に気づきやすく、自身による体調管理の目安にもなります。

なお、糖尿病における診断や治療効果判定に用いられるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)にも、季節性があるといわれ、夏に低下する傾向があります。

逆に、暑いこの時期に、血圧やHbA1cが上昇してきた方は、生活習慣の見直しやお薬の調整が必要なことがあります。

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