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心臓超音波の検査と治療

[2024.02.15]

昨年末、当院の心臓超音波検査装置を新調しました。その時点で、県内の医療機関初の導入となった新型機は、従来機より高画質で、AI(Artificial Intelligence)技術を用いて構築された自動トレース機能などが搭載され、患者さんの心機能をより詳細に、また、多角的に評価できるようになりました。

心臓超音波検査は、非侵襲的、つまり、患者さんの身体に大きな負担をかけずに実施できる上、心臓の収縮および拡張能、弁膜症の程度、血行動態など、多くの情報を得られます。いまや、循環器疾患を診る上で欠かせない検査法のひとつです。

さらに、超音波を用いて、検査だけでなく心臓を治療しようとする試みも進んでいます。大動脈弁狭窄症に対する非侵襲的超音波療法がそれで、欧州での研究データが、最近、有名な医学雑誌である”Lancet”に掲載されました。この論文によると、超音波により石灰化した弁を軟化させることで、重度の大動脈弁狭窄症における弁機能の改善がみられたようです。今後、長期間のフォローアップや大規模臨床試験のデータが待たれますが、患者さんにとって治療選択肢が1つでも増えることは、福音といえるでしょう。

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