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五臓六腑と狭心痛

[2022.07.21]

たとえば、お酒を飲んだときに「五臓六腑に染みわたる」と表現する人がいます。この「五臓六腑」とは、何を指しているかご存じですか。

五臓六腑は、東洋医学の考え方で、人の内臓を示しています。五臓とは、心臓、肺、肝臓、腎臓、脾臓を、六腑とは、胃、小腸、大腸、胆嚢、膀胱、三焦をいいます。現代の解剖学では、五臓以外に膵臓があることがわかっており、その意味では、「六臓」という方が正しいのでしょうか。また、「三焦」という、馴染みのない用語が登場します。

三焦は、上焦、中焦、下焦の総称で、身体を3つの領域に分け、それぞれを機能的な単位として捉えたものとされています。このうち、上焦は、横隔膜より上部を指し、東洋医学では、狭心症による胸痛を、上焦の痛みということがあるのだそうです。

アプローチは異なっても、身体の仕組みを明らかにしたいという医学的探究心は、洋の東西を問わず同じなのでしょう。お酒のせいで狭心痛を起こしてしまわぬよう、五臓六腑に染み渡らせるアルコールの量は、ほどほどに。

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