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ちり紙と組織

[2024.02.01]

花粉症のシーズンが到来しました。今シーズンの山口県でのスギ花粉飛散量は、現時点で、前年の実測値および過去10年間の平均値と比較し、少ないと予想されています。ただ、患者さんにとっては、鼻をかむためのティッシュペーパー、いわゆるちり紙を手放せない日がしばらく続きそうです。

さて、ティッシュには、ちり紙以外に、人体の組織という意味があります。組織とは、機能をもった細胞の集まりをさし、上皮組織、神経組織、支持組織、筋組織の4種類に大別されます。これら組織が組み合わさって、器官や臓器が形成されます。

いま、病気や事故で失われた組織や臓器を取り戻すための医療技術である再生医療が注目されています。そのうち、ティッシュエンジニアリングは、いくつかの医療現場ですでに実用化されています。たとえば、皮膚の一部を培養して人工的につくられた表皮を、やけどした部位に移植するなどです。

花粉症患者さんに対するティッシュエンジニアリングが開発され、花粉症のシーズンに大量のティッシュペーパーを使わずにすむ日も、いつかおとずれるのでしょうか。

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