肩こりと葛根湯
[2020.01.23]
咳や喉の痛み、鼻水、鼻づまりといった、いわゆる風邪の症状で来院される患者さんが多い季節です。今冬は、早い時期から、インフルエンザウイルスが猛威を振るっていますが、風邪の症状も、インフルエンザウイルス感染症同様、患者さんにとって、とてもつらいものです。
風邪の治療には、特効薬がないため、対症療法がメーンになります。風邪に対して用いられる薬剤のうち、漢方薬である葛根湯は、初期の諸症状によく効く印象をお持ちの方も多いと思います。
ところで、葛根湯の効能・効果に、肩こりがあるのをご存じですか。葛根湯には、生姜など体を温める力のある生薬が含まれており、そうした成分が、風邪の初期症状や肩こりに共通した上半身のこわばりを和らげてくれるのかもしれません。
なお、葛根湯には、ほかに、じんま疹や上半身の神経痛に対する効能・効果もあるといわれています。