メニュー

筋肉痛と心臓

[2022.05.26]

ここ数年、腹筋のトレーニングと自転車エルゴメーターによる運動を、診療前の日課にしています。しかし、仕事中、座位でいる時間が長いこともあり、運動不足を否めません。休日、しっかりと体を動かした翌日には、筋肉痛を自覚することがあります。

筋肉痛の起こるメカニズムは、完全には解明されていません。原因のひとつとして、体を動かすための筋肉である骨格筋への血流不足が関与しているのではないかといわれています。

そういえば、心臓は、筋肉の塊といえますが、筋肉痛を起こしたという話を聞きません。それは、心臓が、骨格筋ではなく、心臓だけにある特殊な筋肉、すなわち、心筋で構成されているからです。心筋は、血流不足に強い上、そもそも、四肢の骨格筋へ流れるよりはるかに多い血液で養われているため、生涯にわたり、筋肉痛を起こすことなく動き続けてくれるのです。

ただ、心臓に血液を送る冠動脈が狭くなったり、詰まったりすると、心筋自体にダメージが生じ、筋肉痛のような胸の痛みを感じることがあります。適度な運動で普段から骨格筋を使ってあげることは、心筋を守ることにもつながります。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME