心電図と糖尿病
[2022.10.27]
インドの企業に属する研究チームが、最近、心電図検査データを機械学習させて構築したアルゴリズム(手順や計算方法)により、極めて高精度に、糖代謝の状態を判定できたとする成果を報告しました。
このアルゴリズムを用いることによって、糖代謝に関して、正常か、糖尿病の前段階か、糖尿病か、95%以上の精度で判定できるというのです。通常、糖尿病は、血液検査によって診断しますが、もし、心電図で診断できるならば、血管に針を刺すことなく評価でき、やさしい検査手法といえます。
糖尿病と心電図との関係については、以前より研究されてきました。たとえば、糖尿病で起こりうる合併症のひとつである自律神経障害がある場合、心電図波形の間隔に異常がみられることがわかっています。また、運動負荷後のみに狭心症に似た波形の変化をみることがあるとする報告もあります。
いずれにせよ、血液でなく心電図によって糖尿病の早期発見が可能になれば、多くの患者さんにとって朗報といえるでしょう。