五十肩と糖尿病
[2022.01.27]
「最近、腕を上げられなくなった」「肩が痛くて、動かせない」といった声を、中年以降の患者さんから、よくお聞きします。原因として多いのは、肩関節周囲炎、いわゆる五十肩です。四十肩と呼ぶこともあるようです。
五十肩は、肩を支える関節部分が加齢とともに劣化し、炎症を起こすことで生じると考えられています。多くは、発症から数年以内に軽快するといわれていますが、内服や注射などおくすりによる治療や手術が必要な方もおられます。
ただ、糖尿病の患者さんが、おくすりによる治療を受けられる場合、要注意です。痛みや炎症を抑える目的で使用されるステロイドには、血糖値を上昇させる力があるからです。
そもそも、糖尿病では、五十肩を生じやすく、治りにくいとされています。五十肩になりにくい体にするためにも、ライフスタイルにあった適切な生活習慣を実践し、糖尿病を予防または管理していくことが大切です。