節分と福豆
今年も、新型コロナ禍での節分となりました。京都市左京区にある吉田神社の節分祭は、例年ですと、参道などに約800もの露店が並び、大勢の参拝客が訪れます。参道に隣接した母校の大きな正門が閉じられるのも、1年でこのときだけだったように記憶しています。オミクロン株が猛威をふるう中、いつもの賑わいは、いま、どうなっているのでしょうか。
節分の行事といえば、豆まきを思い浮かべます。威勢のよい声で「鬼は外、福は内」と発すれば、全身がスッと清められるようです。ちなみに、「鬼は内」という逆のかけ声をする地域が、全国にはいくつかあります。悪い鬼でなく、神としてまつられた鬼を迎え入れることに由来するのだそうです。そういえば、鬼の形相をした秋田県のなまはげも、厄払いなどをする年神といえます。
さて、福豆として用いられる大豆は、代表的な健康食のひとつです。「畑の肉」といわれるほどタンパク質が豊富で、必須脂肪酸をバランスよく含んでいます。また、脂肪の吸収を抑える効果があることから、肥満の改善も期待できます。更年期障害や骨粗鬆症、認知症などを予防する効果もあるとされています。一方、煎った大豆は、意外に高カロリーですので、食べ過ぎには要注意です。
節分の日、さらに健康な心と身体でいられますように、そして、新型コロナ禍が終息しますようにと願いながら、歳の数だけ福豆をいただくとしましょう。