笑いと黄門さん
[2019.04.16]
人は、1日に何回笑っているのでしょうか。人以外の動物は、笑うのでしょうか。そもそも、笑いとはなんでしょうか。
先日、笑いと健康の研究で知られる福島県立大・大平哲也先生の講演を拝聴しました。大平先生によると、米国人は、1日平均17回笑うのに対し、日本人のそれは、11.3回だそうです。男女比は4対6で、女性のほうがよく笑うようです。
笑いとは、表情に加え、特にハ行の発声があることをいいます。そのため、生まれたばかりの赤ちゃんや、犬や猫といった動物の、一見すると笑い顔に見える所作だけでは、笑いとはいえません。人以外の動物で笑うことができるのは、現時点で、ゴリラやオランウータン、チンパンジーに限られるとされます。
テレビ番組に登場する水戸黄門は、最後に「ハハハ」と笑います。ハ行のうち、特に「ハ」と「ホ」は、腹筋を使うので、健康によいと考えられています。ちなみに、笑う際、1秒間に平均4回発声するとされますが、歳をとるにつれて、その回数が減るようです。そういえば、黄門さんも、ゆっくりと笑いますね。
笑う頻度は、年齢とともに減り、心筋梗塞や認知症の発症リスク、口腔機能低下などと関連するとの報告があります。黄門さんのように、いつまでも元気に笑っていられるようにありたいものです。