メニュー

心筋梗塞と女性

[2022.09.29]

先日、”The Lancet”という権威ある医学雑誌に、スイスの研究チームが、心筋梗塞に関する新しい知見を発表しました。それによると、心筋梗塞を発症した際の初期症状について、男女間で差があるというのです。

心筋梗塞では、激しい胸痛を自覚しますが、その直前に、胸部から左肩あるいは左腕にかけての違和感(放散痛ともいいます)を生じることがあります。これは、一般的な初期症状として、テキストにも記載されています。しかし、この症状は、実は、男性に多く、女性では、むしろ、背中側へと広がる腹痛や吐き気、嘔吐といった症状として現れることがあるのだそうです。

男女間では、ホルモンバランスが異なり、心筋梗塞発症の好発年齢も違います。そのため、心筋梗塞を起こしたときの自覚症状が異なるというのも、納得できます。

「お腹が痛くて、吐き気がする」。そんなとき、特に、女性の場合、胃や腸の病気でなく、心臓の血管の異常が原因であることもあり、見逃されないよう注意が必要です。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME