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動脈硬化と新しい指針

[2022.09.15]

今年7月、動脈硬化性疾患予防ガイドラインが、5年ぶりに改訂されました。動脈硬化性疾患とは、急性心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などをさし、健康寿命に大きな影響を及ぼします。予防のためには、脂質の管理がとても大切で、これまでも、診断基準や管理目標値が示されてきました。

今回の改訂で注目すべきは、非空腹時における中性脂肪(トリグリセライド)の基準値が示されたことです。これまで、空腹時150mg/dl以上で診断されてきましたが、新たに、いつ採血した場合でも、175mg/dl以上で高トリグリセライド血症と評価できるようになりました。また、動脈硬化性疾患の早期発見や早期治療を目的とした、いわゆる悪玉と呼ばれるLDLコレステロールの管理について、糖尿病など併存する疾患ごとに、さらに細かい目標値が設定されました。

脂質異常については、健康診断で異常値を指摘されても、それ自体による自覚症状がないため、放置されてしまうケースがあります。一方、早めの対策で、動脈硬化性疾患を発症または悪化させることなく、元気に長生きできる可能性が高くなります。

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