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ワクチン接種と協調への願い

[2021.09.22]

新型コロナウイルスワクチン接種を終えた人に対し、商品購入時に割引を受けられるなどのキャンペーンが企画され、広がりつつあるとのニュースをみました。なかには、自治体が主体となって進めているところもあるようです。同ワクチンの摂取率を高めるための、施策のひとつなのでしょう。

ただ、忘れてはならないことがあります。それは、現時点で、同ワクチンを受けたくても受けられずにいる人たちが、少なからずいることです。私自身、大学での職域接種をお手伝いする予定でしたが、異物混入によるワクチン回収で中止となりました。そのため、同ワクチン接種を希望する多くの大学生が、計画通りには打てなくなってしまいました。また、ワクチンによっては、ポリエチレングリコールという成分が含まれており、それが接種後の副反応に関与しているのではないかと指摘されています。同成分は、多くの化粧品や塗りぐすりにも含まれており、過去に、これらを使用して全身性のアレルギー反応があった人は、たとえワクチンを打ちたくても、慎重にならざるをえません。ほか、乳幼児に対し、安全に同ワクチン接種可能であるとする医学的根拠のある研究データも、いまのところなさそうです。

優遇は、差別の論理と表裏一体です。もちろん、ワクチン接種自体を否定するものではありません。しかし、多様性を重視する社会にあって、それをしたくてもできない者の声を封じ、前へまえへとひたすら突き進んでいく姿勢には、違和感をおぼえます。いつか、新型コロナウイルスが、新型でなくなり、共存していかなければならない時代が到来したとき、いま以上に、弱い立場にある人たちの手をしっかりと握りしめ、ともに歩んでいける、協調の世界であってほしいと願います。

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