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ゴルゴラインと笑い

[2021.09.09]

ゴルゴラインという言葉をご存じですか。抗加齢医学や美容の分野で、ほうれい線やマリオネットラインと並び、いわゆる老け顔の特徴を表す用語として知られています。具体的に、目頭の下から耳側に向かって斜め下に伸びる線を指します。

名称の由来は、すでにお気づきの方も多いことでしょうが、かの有名なハードボイルド漫画「ゴルゴ13」(さいとう・たかを、小学館)です。世界をまたにかけて暗躍する主人公、デューク・東郷の通称がゴルゴ13で、彼の顔にクッキリと描かれた皺に似ていることで、ゴルゴラインと呼ばれるようになったそうです。ゴルゴラインがあると、顔つきがたくましく感じられたり、疲れて見えたりするのが特徴です。

ゴルゴラインのできる原因として、頬の筋肉の衰えや皮下脂肪の下垂が関係しています。そして、これらを引き起こすきっかけとなるのが、加齢に加え、表情をつくるための筋肉を動かさないこととされています。たとえば、普段から無表情だったり、パソコンやスマートフォンを長時間使用したりする人に、ゴルゴラインを生じやすいようです。

新型コロナ禍で、会話する機会が減っている気がします。また、度重なる災害や事件なども相まって、笑顔になれない日常が常態化しつつあります。ゴルゴラインの治療として、脂肪注入などによる手術療法もありますが、大切なのは、よく笑い、表情豊かな生活を送っていくことです。

京都、大阪、神戸の各都市を結ぶ阪急電車に、「十三(じゅうそう)」という名の駅があります。学生時代、この駅のホームに降り立ち、ふと駅名表示を眺めると、そこに、小さな字で「ゴルゴ」と落書きしてありました・・・・・・いかがですか、少しは、あなたの表情筋が動きましたか。

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