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パンと糖質

[2021.05.20]

研修医時代に保健所研修で御世話になった保健師さんが、昨秋、岡山市内にパン屋を開店されました。無添加生地で焼きたてのパンが売りで、写真を眺めるだけで食欲をそそられます。新型コロナ禍が落ち着いたら、まず訪ねてみたいお店のひとつです。

ところで、糖尿病の患者さんから、「ご飯や麺類をなるべく控えるかわりに、パンを食べています」とお聞きすることがあります。たしかに、茶碗いっぱいに盛られた白米や、香ばしいスープに浸ったラーメンなどは、血糖を上げる食品の代名詞としてのイメージです。しかし、血糖を上げる効果でいえば、パンも、負けず劣らずの力を持っています。

パンの主成分は、小麦粉です。小麦粉は、約7割が糖質でできており、パンは、主食の中でも糖質が多いとされています。100gあたりの糖質で比較すると、パンは、白米より多く、ゆでたうどんの2倍以上ともいわれています。主食でなく、間食としてパンを食べる、しかも、クリームなどの入った甘いパンを食べる習慣のある糖尿病の方は、なお注意が必要です。

一方、パンのうち、ライ麦や全粒粉でできたものは、糖尿病患者さんにもお勧めです。これらの成分は、食物線維を含み、血糖値の急上昇を抑える効果を期待できるからです。パンの選び方ひとつでも、血糖コントロールに大きな影響がでてくるのです。

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