帯状疱疹と2種類のワクチン
[2025.05.29]
今年度より、帯状疱疹ワクチンの定期接種がはじまりました。対象となる方には、葉書による案内が届き始めたようです。
帯状疱疹は、小さいころにかかった水疱瘡(みずぼうそう)をきっかけとして体内に潜伏したウイルスが、加齢やストレスをきっかけに再活性化し、ウイルスの巣くう神経の走行に沿って帯状に、痛みを伴う水ぶくれなどを起こす病気です。日本人では3人に1人が発症するともいわれています。通常、3週間程度の経過で軽快しますが、ときに、重症化したり、痛みがずっと続いたり、眼の合併症が生じたりすることが問題となります。
さて、先述の葉書を見てみると、2種類のワクチンのいずれかを選択できるようになっていますが、各々の詳しい情報が記載されていません。たとえば、生ワクチンは、年齢に応じて予防効果が大きく変わること、また、組み換えワクチンが筋肉注射のため、新型コロナウイルスワクチン同様の副反応が接種部位に起こりうることなど、両者で大きく異なります。
当院での接種を希望される方には、まず、パンフレット等を用いて帯状疱疹についてお話し、2種類のワクチンそれぞれのいい点とそうでない点を聞いていただいた後、いずれかを選んでいただくようにしています。