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誤嚥と血圧のお薬

[2024.01.11]

初詣の人出は、新型コロナ禍前に戻ったのでしょうか。新しい年を迎えたばかりの活気に包まれつつ、拝殿や福みくじに並ぶ人たちの列を思いながら、ふとそう感じました。

今年もよい御縁がありますように。そう念じながら賽銭箱に投じるのは、「ごえん」つながりの5円玉。一方、同じ「ごえん」でも厄介なのが、誤嚥です。誤嚥は、食べたり飲んだりしたものが、食道でなく誤って気管に入ってしまうことをいい、肺炎や窒息の原因になります。一般的に、加齢とともにものを飲み込む力が低下し、高齢になると唾液ですら誤嚥してしまうことがあるといわれています。

誤嚥を防ぐための工夫として、飲食時の姿勢を正すことや、ゆっくりよく噛んで食べること、食後すぐに横にならないことなどがあります。また、顎の力を鍛える体操なども効果的なようです。ちなみに、血圧を下げるお薬のうち、アンジオテンシン変換酵素阻害剤は、副作用として、痰の絡まない持続性の空咳が起こりえます。この特徴を利用して、誤嚥のリスクが高い高齢の高血圧患者さんに、あえてこうしたお薬を処方し、咳による誤嚥防止効果を期待することもあります。

お餅のおいしいこの時節、誤嚥でのどにつまらせないよう御注意を。

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