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睡眠薬・抗不安薬とその功罪

[2019.02.12]

先日、睡眠薬や抗不安薬を含む薬剤の依存症に関する講演会に出席しました。

依存症は、生物学的な脳の病気で、例えば、アルコール大量摂取やギャンブル、過度の世話焼きも、これに該当します。

睡眠薬や抗不安薬の不適切な使用も、代表的な依存症のひとつです。ある報告では、こうした薬剤を乱用する人の特徴として、比較的高学歴であることや女性、自殺企図歴のあることなどがあげられるといい、視点を変えれば、現代社会での生きづらさが、依存症の背景として浮かんできます。

一方、国内で睡眠薬や抗不安薬として頻繁に処方されている薬剤のうちいくつかのものは、西欧諸国では規制薬物に指定され、違法薬物に準じた取り扱いがなされています。また、ある睡眠薬については、アルコールとの相互作用による暴力行為やせん妄などが問題となっています。

当院では、睡眠薬や抗不安薬の必要な患者さんに対し、適切な指導と処方を心がけています。生きづらさを、薬物依存によらず、健康な毎日を過ごすことで、ともに解消していきましょう。

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