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ワクチン接種とその後

[2021.07.29]

新型コロナウイルスのワクチン接種が進められています。当院でも、通常診療と同時進行のため限られた枠になりますが、かかりつけ患者さんに対し、ワクチン接種を実施しています。

ところで、多くの方が、ワクチン接種後も、マスクや手洗いといった基本的な感染対策を継続しておられる印象です。一方、ワクチン接種さえすれば、こうした感染対策をしなくても大丈夫と考えておられる方も、少なからずいらっしゃるようです。

早い段階でワクチン接種事業が一段落したとされる国からは、同接種による高い感染予防効果が示されたとの報告もあります。ただ、最近になって、同効果を大幅に下方修正するような報道もなされています。

そもそも、ワクチンは、ウイルスや細菌といった病原体が体内に侵入した後に力を発揮する免疫防御システムを、事前に獲得するためのものです。そのため、感染自体を予防することではなく、重症化や感染拡大を防ぐことを主な目的としています。ワクチン接種によって、感染予防効果もみられたとすれば、それは、副次的な要素にすぎないと考えるのが一般的です。

ワクチン接種の、その後こそ、あらためてマスクや手洗いといった新しい生活様式が、いかに継続できるかが問われるように思います。よりよいかたちで、新型コロナウイルス流行期の終息を迎えるために、ワクチン接種による効果を過信せず、いま一度、気を引き締めていきましょう。

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