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カリウムと不整脈

[2021.04.22]

血液検査で、カリウム値の異常をいわれたことはありませんか。カリウムは、体内では、そのほとんどが細胞の中に存在し、細胞外のナトリウムとバランスを保つことで、細胞を正しい状態に保つ働きをしています。そのため、血管や骨の病気にも、深くかかわってきます。

血液中のカリウム値が、高くなっても低くなっても、体全体によくない作用を及ぼします。たとえば、循環器の領域では、不整脈や血圧異常が問題となってきます。高カリウム血症では、四肢のしびれや筋力低下など、低カリウム血症では、ふらつきや意識消失などの症状を自覚し、時に短時間で心停止に至ることさえあります。いずれも、心電図検査をしてみると、特徴的な波形が見受けられます。

高カリウム血症は、腎臓病の方や、生野菜や果物を多く食べる習慣のある方に多くみられます。一方、低カリウム血症は、こうした食品の摂取不足や、ある種の漢方薬を常用しておられる方に起こりえます。もちろん、野菜の摂取が体にとって大切な栄養をもたらしてくれることはいうまでもありませんし、使用中のお薬をすぐに変更したり中止したりすることもできないかもしれません。

そこで、たとえば、野菜を調理する際、生ならば、流水にさらす、湯通しする場合には、ゆで汁を捨てるなどの工夫をすることで、カリウムの摂取量を減らすことができます。また、内服中の薬剤や腎機能に問題がないかどうか、かかりつけの医療機関に相談してみることも大切でしょう。

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