鯉のぼりと健康長寿
[2024.05.02]
こどもの日は、男の子の端午の節句にあわせて制定されました。いまでは、男女問わず、子どもたちの健やかな成長を祝う日となっています。また、子どもたちが、育ててくれた母親に感謝するという意味もあるのだそうです。
鯉のぼりの飾りは、こどもの日の定番です。屋根より高いと歌われ、竿に吊され風になびくイメージの鯉のぼりですが、最近では、本物の鯉さながら川に浮かべるイベントも増えてきました。記者時代、取材で訪ねた高知県いの町で見た、伝統の不織布を使った紙の鯉のぼりの群れが清流仁淀川を悠々と泳ぐさまは、圧巻でした。
鯉は、流れの速い川でも元気に泳ぎ、滝すらのぼることができる魚です。五色の吹き流しとともに、邪気を払い、たくましく成長してほしいとの大人の願いが重なります。
また、寿命が長いことでも知られ、通常20年から30年、なかには50年以上生きるものもいるのだそうです。鯉は、与える分だけ餌を食べますが、野生の場合、餌を求めて空腹状態で泳ぎまわります。そのため、身の引き締まった個体になり、健康長寿を実現しているのでしょう。
こどもの日、薫風に映える鯉のぼりをみながら、私たち大人にとっても、野生の鯉にならって運動習慣を身につけていくのに、いいきっかけとなりそうです。