飲み薬とかたち
[2025.01.16]
飲み薬には、錠、カプセル、粉、液体、ゼリー状など、いろんなかたちがあります。そして、それぞれに、そうあるべき理由があります。
お薬が体の中に入っていくとき、どの部位にどれだけの時間をかけて吸収されていくかが、とても重要になります。最も効果的にお薬が作用するよう、各製薬会社の緻密な計算によって、お薬の成分が最適な状態にコーティングされ、かたちづくられているのです。
患者さんから、錠剤やカプセル製剤について「割ってもいいか」「つぶしてもいいか」「カプセルを外して粉だけ飲んでいいか」などの質問をいただくことがあります。たとえば、真ん中に割線の入っている錠剤のように、あらかじめ半分量で内服することができるよう想定されているものもあります。一方、錠剤の粉砕化やカプセルの中身だけの内服については、薬効を損ねる可能性があり、自己判断でするのは要注意です。
また、同じ成分のお薬でも、年齢や全身状態に応じて、各々にあった形状を選択できる場合があります。まずは、かかりつけ医に相談してみましょう。