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血糖と血管

[2025.04.03]

血圧が高いと、血管内にかかる過剰な圧により血管が硬くなりやすいのではないかというのは、なんとなくイメージできる方も多いでしょう。一方、高血糖も動脈硬化の原因になりますが、さて、どんなメカニズムによるのでしょうか。

実は、糖尿病と高血圧症は、同様の理由で動脈硬化を引き起きしてしまうことが明らかになっています。高血糖も高血圧も、血管の内側もある内皮細胞を障害します。障害された内皮細胞の中に、血液中を流れている白血球の1種である単球が、余分なタンパク質を取り込み、沈着していきます。これが動脈硬化のもととなり、蓄積していくごとに進行するのです。

糖尿病の有名な合併症として、血管障害があげられますが、血糖の適切な管理がなされていない状態が長く続くほど、脳や心臓の血管の病気を生じやすくさせます。

ちなみに、糖尿病のある方について、効果的な運動療法を実施された場合、脳や心臓の血管損傷を修復する物質が増えることが、最近の研究で明らかになっています。

高血糖も高血圧も、それ自体での自覚症状がほとんどないだけに、現時点でこれらを指摘されていない方も、定期的なタイミングでのフォローアップが望まれます。

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