小豆と大豆
「いつも月初めには、小豆入りのご飯を食べています」。糖尿病治療中の患者さんから、最近、このように伺いました。個人的な習慣なのか、あるいは、一般的なのか調べてみると、毎月1日はあずき(小豆)の日であると、2007年に日本記念日協会により、認定、登録されていました。
古来、日本には、月の満ち欠けに合わせた旧暦の1日と15日に赤飯を食べる習慣があったようです。それをもとに、毎月1日を小豆の日にしようと、アイスキャンデーのあずきバーなどで知られる井村屋グループが提案したといわれています。
小豆の栄養素は、豊富です。その代表格ともいえる食物繊維は、ゆでることでさらに増えるとされ、適量の摂取で、糖尿病にはもちろん、便秘の解消や腸内環境の改善にもよいようです。また、ビタミンB類を多く含み、神経機能を正常に保つB1や、動脈硬化を進行させる過酸化物を分解するB2は、抗加齢医学的にも注目されます。
ところで、小豆と同じマメ科の植物に大豆があります。大豆は、味噌や豆腐の材料として用いられ、小豆以上に私たちの食卓になじんでいます。有名な栄養素であるイソフラボンには、動脈硬化の予防や更年期障害の改善といった働きがあるとされます。小豆と大豆、どちらかの栄養に軍配が上がるものではなく、バランスよく摂取することが大切です。
ちなみに、上述の小豆ご飯と赤飯、実は別物で、炊き上げ方に違いがあるようです。先人たちの残してくれた、食生活を豊かにしてくれる知恵や工夫に対する、大なり小なりの興味が尽きることはありません。
