メニュー

カエルのつぶやきと人生訓

[2024.03.14]

ぼく、カエル。そう、ケロケロ、ゲロゲロ、クワックワッって鳴く、あのカエルさ。

物心がつく前からずっと、深い井戸の中で暮らしているんだ。居心地はどうかって。それが、案外いいときた。餌となる虫たちは勝手に飛び込んできてくれるし、ぼくを食べようとするヘビや鳥たちから身を隠すにはもってこいだ。そう、ここはぼくのお城さ。

はて、「井の中の蛙(かわず)大海を知らず」って格言を知っているかだって。どうせ、世間知らずで思慮の浅いカエルのくせに、なんて思っているんだろうね。そう、たしかにぼくは、井戸の外に広がる世界を見たことがないし、異国の空気に触れたこともない。

でも、その言葉の続きを知っているかい。それは「されど空の深さを知る」だ。井戸の中から見上げるのは、丸く切り取られたいつもの空。ただ、同じ景色でも毎日ジッと見続けていると、その青さだけでなく、深さにも気づくようになるんだ。たとえば、きょうの空のご機嫌がどうかとかね。そう、ぼくは、世界のどのカエルよりも空のことを知っているかもしれない。

限られた環境でも、目標に向かってコツコツとやり続ければ、おのずと道がひらける。そう、これは、人生訓だ。君たちが、それぞれの暮らしの中で健やかな人生を送るために、減塩したりウオーキングしたりしながら日々血圧管理しているようにね。

エッ、カエルにお説教されたくないだって。それは、失礼。ケロケロ、ゲロゲロ、クワックワッ。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME