イルカとクジラ
水族館の人気もの、イルカ。愛嬌あふれるダイナミックなショーを観ると、子どもたちだけでなく、大人も、思わず歓声をあげてしまいます。
一方、巨大な海の哺乳類の代表格、クジラ。中でも、シロナガスクジラは、体長約30メートル重さ約200トンにもなり、地球最大の生物とも言われています。
さて、イルカとクジラ、その違いは、実は大きさだけだということをご存じですか。いずれもクジラ目に属し、一般に、成体の体長が4,5メートルまでのものをイルカ、それより大きいものをクジラと呼んでいるようです。ただ、基準としてはかなり曖昧で、人間から見てかわいいかどうかで区別しているとする説もあります。
また、イルカには知能が高いイメージがありますが、クジラも同様なようです。ある報告によれば、クジラは、人間のように、自意識や苦悩する感情、社会文化をもっているのだそうです。
そういえば、イルカについて、陸で生活する哺乳類と比較し、血中で酸素を運ぶヘモグロビンの濃度が高く、また、不要な心拍増加を防ぎ、血液を心臓や脳など重要な臓器に集中的に送ることで、酸素消費量を抑制するため、1回の呼吸で長く海中にいられると聞いたことがあります。左右の脳を交互に眠らせることができるとも。クジラも、そうなのでしょうか。
このように考えてみると、イルカとクジラのどちらも、ある意味、現在の人類より高度な生命維持機能を備えているような気がします。