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イチョウとススキ

[2025.10.30]

この季節、イチョウ並木を自転車で通ると、パリッパリッと落ちた実のはじける音がします。秋という舞台の真ん中で演奏しているような、楽しい気分になります。

イチョウの「実」、いわゆるギンナンは、実際には実でなく種子にあたります。食卓を彩る美味として知られていますが、毒性を含むものもあり、自身で拾ってきたギンナンを食べる際には、要注意です。

イチョウとともに秋を代表する植物と聞いて思い浮かぶのは、ススキでしょうか。残照に淡く輝き、波打つ草原のようになびくススキ野原は、現実の世界から切り離された、はるか遠くの昔から、そして、未来永劫まで、ずっと同じ風景であるかのように感じさせてくれます。炉端に生える数本のススキでさえも、同じ方向に静かに揺れる穂が、心身の疲れをそっと掃き消してくれるようです。

ハギ、キキョウ、クズ、フジバカマ、オミナエシ、オバナ、ナデシコとは、秋の七草ですが、このうちオバナとは、ススキのことです。ちなみに、ススキはイネ科の多年草ですが、食用ではありません。

黄金色のススキを眺めつつ、塩炒りしたギンナンを味わう。心にゆとりをもって、そんな贅沢な秋を楽しみたいものです。

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