ごはんとお米
[2025.06.05]
「ごはん、ちゃんと食べていますか」。診察室で患者さんに尋ねると「朝はごはんを食べないんです」とのこと。「朝もしっかりごはんを食べられるといいですね」と返すと「朝食はとっていますよ、ごはんではなく、パンを」。
米を炊いたものをごはんといいます。一方、おかずを含む食事全般もごはんと表現します。わかっていても、会話の中では、米か食事かの区別がつきにくいものです。
さて、不足と価格高騰で昨今問題となっている米ですが、私たちの食生活に欠かせない主食です。日本では、約1,000種類もの品種が登録されており、それぞれに炊いた際の甘さやモチモチ感が異なります。
ごはんとお米のいずれにも、御の字がついています。私たちの祖先が、いかに米を中心とした食に感謝し、大切にしてきたかがうかがえます。もちろん、糖尿病の患者さんでは、お米の摂取量を制限せざるを得ない場合がありますが、その分、良質なタンパク質を中心としたおかずを増やして、おいしく元気にごはんをいただきましょう。